岐阜県知事 梶原 拓 殿
NTTドコモ東海市之倉無線基地局
建設白紙撤回を要望します
1.要旨
岐阜県知事は昨年崩落した場所に隣接する携帯電話無線基地局の建設を認めないでください。
2.理由
(1)不安
9月2日に中日新聞岐阜県版で報道されましたが、市之倉ハイランド住民は民家の横に建設されようとしている
無線基地局に今不安な気持ちでいます。その内容は次の5点です。
@ 電磁波の人体に与える悪影響についての心配
A 土砂崩れがあった近くなので自然災害による鉄塔の倒壊の危険性についての心配
B 鉄塔が建つことによる誘雷現象についての心配
C 建設に伴う周辺地価の下落についての心配
D 40mの鉄塔建設に伴う景観悪化についての心配
(2)手続き上の不備
@ NTTドコモ東海側のあいさつまわり
今年の3月末に日本情報通信コンサルティング株式会社の大島浩義氏が周辺の住民10数軒にあいさつに回
ったようですが、詳しい工事内容など知らされず、留守にしていて、あいさつがあったことすら知らない家もあ
りました。4月3日に周辺住民がNTTドコモ東海に連絡をとろうとしましたが、工事責任者になかなかつなが
らず、ようやく4月13日にNTTドコモ東海技術渉外担当佐久間氏が担当と聞きました。4月18日に佐久間氏
は「町内会での承認がすんでおり、対応は町内会を通して行ってください。」と言いました。(※しかし、町内会
としては9月2日の定例班長会で「同意していない」とはっきり言っています。)
A 東海総合通信局の公共課の対応
8月3日に東海総合通信局公共課の橋本氏に「事前説明がないまま着工される」ことを伝えました。橋本氏は
事業者に対応させるということでしたが、その後連絡がなく8月21日に再度橋本氏に連絡をとったところ、
「8月3日にNTTドコモ東海より『町内会の承認を得ている。町内会から対応は責任を持って行うので直接
住民との対応はしないように言われている』と聞いているのでそのままにしておいた。」という回答をもらいま
した。
B工事概要の回覧
8月1日付の工事概要の回覧が8月20日に回り始めましたが、3日後の23日に回覧が全戸に回らないま
ま着工となりました。慌てた複数の住民が町内会長に「工事を一時中断して説明会を開いてもらえないか」と
お願いしたところ、やっと説明会が8月31日に行われました。
CNTTドコモ東海側の説明会
住民の説明会によせる関心は強く、当日は250名ほどの方が参加されました。質問や意見が多数出され、
その回答書は翌週の水曜日か木曜日に全戸配布し、その際に次回説明会の日時を明示することを約束されま
した。説明会までは工事を中断するようにお願いしたところ、その日の説明会の最高責任者であるネットワ
ーク建設部技術渉外室長清水隆俊氏は、「私には回答する権限がないので、即答できない。」と言われました。
会場から決定権のある上司と連絡を取ってくれるよう要望が出たので、清水氏は間を置いて2回携帯電話で
連絡をとろうとしたのですが、「上司の山田部長と連絡がとれない。」ということでした。翌日、町内会長宛
に「回答書が出るまで工事は中断」との連絡がありました。
DNTTドコモ東海の回答書配布
約束の日から遅れること1週間、9月12日に回答書が全戸配布されました。しかし、住民の質問に十分答え
る内容でなく、次回説明会の期日も記載されていませんでした。全く誠意が感じられません。
そのため、社長宛に質問書を9月24日付けで出し、9月29日に返事がきました。
3.要 望
電磁波の安全性が確認されていないなか、無線基地局を住宅地や幼稚園・小学校の近くに建設してほしくありませ
ん。既に外国では疑わしいものからは「慎重なる回避」という考えが主流になっています。当基地局の計画地から一
番電磁波が強くなるとされている100〜300m以内にも住宅が密集し、500m以内にはひまわり幼稚園,1q以内には
市之倉小学校があり、特に市之倉小学校は既にできているJ−フォンの基地局の500m以内にも入っており、電磁波
の複合・相乗効果も心配されます。
NTTドコモ東海は「町内会の同意を得た、周辺住民の同意も得た」とし、一方的に工事を進めようとしました。
1997年、旧郵政省がすでに全国各地で起きている建設反対運動を重視し、携帯・自動車電話会社に対し、「建設に
ついては住民と十分に話し合って理解を得るように」と注意があったことはご存知のことと思います。また1999年の
国会の場でも取り上げられ、「建設にあたっては周辺住民の理解を得るように(事業者に)要請している」と答弁し
ています。
本件のような、NTTドコモ東海の対応は「周辺住民が理解した」と言えるのでしょうか?
私たちは安全で健康的な生活環境の中で暮らしていきたいと願う気持ちから、基地局建設に反対します。携帯電話
は便利ですが、新しい技術や製品には時間が経過しないとわからない有害性を伴う場合があります。携帯電話を持た
なくとも、長時間にわたり、基地局から電磁波を浴びることによる病気は、その因果関係の証明に莫大な時間と費用
がかかります。その上、たくさんの被害者が出てから政府が法律を整備することは、既に公害裁判や薬害問題等の歴
史が証明しています。また、たとえ証明されたとしていくら金銭的に補償されても健康な体は戻りません。電磁波の
人体に与える悪影響について、長期にわたっての動物実験は難しいそうです。だからといって私たちはその実験動物
の代わりには絶対なりたくありません。
そこで市之倉無線基地局建設白紙撤回を求め、ここに市之倉ハイランド住民の署名と要望書・資料を添えて要望し
ます。
市之倉ハイランド住民の不安を取り除き、安全で住み良い生活環境づくりのために携帯電話基地局建設反対につい
てご理解いただきますようよろしくお願いします。そして岐阜県として携帯通信事業者(株式会社NTTドコモ東海)
へ積極的な指導をしていただきますようお願いいたします。
2001年10月1日
ハイランドを住みよくする会(五十音順)
多治見市市之倉町13丁目○‐○ ○ ○ ○ ○
( 他 10 世 帯 )
【賛 同】
多治見市市之倉町13丁目○‐○
学校法人 ○ ○ ○ ○ ○ ○
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