自動録画装置 その2
一昔前 VTRの赤外線リモコンを加工して 自動録画装置を作りました 当時はVTRが貴重品の時代でしたので万一の故障を考えて 本体に手を加えませんでした デジタル放送の時代になり VTRは廃棄物になってしまいましたので それを利用し 自動録画装置(監視カメラ記録)を 再度作って見ました
自動録画の方法
外部センサーからのオン信号があると 「録画」を始め 約20秒間「録画」動作し 「停止」する 2時間のテープを使えば約360ショットの記録ができる
外部につけた センサーからオン信号が入ると デジタルIC 4538 を使ったワンショットマルチで 約1秒のパルスを作り フォトダイオードで VTRの「録画」スイッチに加える(録画のボタンを押すのと同等の動作) その後同じ回路のワンショットで約20秒のオン信号を作る これが録画時間になる さらに その後 同じ回路で約 1秒のパルスを作り フォトカップラーで「停止」の押しボタンに接続する
ジャノメ基板2枚に組み上げた制御回路
この基板の信号とVTR本体は 相互の電気系の干渉を避けるため すべてフォトカプラ−を通しているセンサーのオン信号で「録画」が始まるがテープのローデングに数秒掛かるため記録される映像に遅れが生じる 監視カメラで使う場合は注意が必要です 当然 作動音も出ます
最近の監視カメラはパソコンを使って4画面同時記録ができるユニットが安価に市販されています これと比較すると VTRを利用して製作した本機は残念ながら低性能です
モーションセンサー(画像認識)は理想的な検出に見えますが レンズの前で昆虫が動くと反応してしまうことが分かりました(クモが一晩で巣を作りました カメラが暖ったかい から かもしれません その後「録画」の連続になりました)
パソコンを使う監視カメラ制御ユニットは 最新の「画像認識」の技術を使つて カメラからの映像の指定した部分に変化があると 反応します 再生画面はでは 数秒前からの映像を表示しますので 非常に有効です
ただ使用するカメラは 常時動作しており夜間、赤外線LEDが点灯すると 肉眼でも薄赤く点灯しているのがわかります(見えない機種もある) このため 夜間、カメラの位置を発見されやすい欠点があります(もっとも
カメラに近ずけば バッチリ記録されますが・・・)
VTR本体の改造は うまく行きましたが 実用するために 「センサー」で苦労しています
センサーの種類
人感センサー(遠赤外線)
一般的に良く使われるが 夏場の高温や直射日光で誤動作がある 消費電力は小さく単3電池で半年位は動作する 動物だけでなく
遠赤外線を発する自動車などにも反応することがある
距離センサー(赤外線)
赤外線LEDで照射しその反射をフォトダイオードで検出 反射の出力電圧が距離に比例する
感知距離は数m程度 消費電力は30mA 位あり電池駆動は難しい 反射があれが何でも検知するので誤動作の原因になる センサーから常時赤外線が出ているのでデジカメや携帯電話のカメラで見ると取り付け位置が分かる
超音波センサー(超音波)
キットの超音波距離計にコンパレータを付加して実験してみた 1m程度までは良好に検知するが 超音波の反射しにくい「布」は検出感度が落ちる
LED表示を切り離しても 消費電力は割合大きく電池駆動は不可
ドップラーセンサー(電磁波)
10.5GHZの電磁波を使用しドップラー効果を利用して 検出する 約5mほどの半径で人体のみでなく 動く物すべてに反応する 電磁波の使用のため 屋内使用と決められている 指向性はほとんどなく後方の動く物も検知する 室内での使用には最適
リードスイッチと磁石
ドアの開閉部分に取り付ける 原始的な検出方法だが単純なメカで誤動作がない のが最大のメリット 費用的にも安く 消費電力は ない
音響センサー(音)
高感度マイクを金属板に取り付け 足音(金属板を踏みつけたとき)を検出する 消費電力は少ない 誤動作は考えにくいが 風や大きな音に反応する可能性はある
電源関係をまとめた
5v 3Aのスイッチングレギュレータ と12V1Aのトランス(バスポンプに使われていたジャンク)と3端子レギュレータアンテナタワーに仮設したカメラ
赤外線照射時 薄赤い光がみえる(カメラを隠す必要がある場所では不適)
秋月のキット
10.5GHZの電磁波を使ったドップラーセンサ
塩ビのパイプに収め手作りした カラーカメラ
中身は秋月の基板カメラ
汎用レンズに改造したカメラ (かなり望遠)
木陰に潜む 人感センサー
距離センサーを 木の棒にカムフラージュ
市販されている DVR
USB接続で非常に小型 4CHの画像と音声が記録できる
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