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とうとう、モールス符号を使用する電信は船舶局から消えてしまいました。衛星通信などの普及によって、過去の遺物となってしまったようです。
しかし、アマチュア無線のバンドから電信が消える日はないであろうと思います。私は、開局当時から電信をこよなく愛してきました。HFにおいては、ほとんど電信ばかりで交信しています。
電信の利点
信号が弱くても了解度が良い。つまり遠くまで飛ぶ。
英語が分からなくても外国局と交信が出来る。
周波数帯域幅が狭いので、多くの局が出ても混信にならない。
モールス符号の覚え方
符号の記憶方法には次のような方法があります。
音感法
現在一番優れていると言われている方法です。テープ等の音響で「A」「・-」等と言うように繰り返し聞くことによって、自然に覚える方法です。一度覚えてしまうと弊害が無いのですが、覚えるまでに長期の時間がかかり、結局挫折してしまう人が多い。
合調法
旧軍隊などで採用されていた方法で、「A」を「アレー」、「B」を「ボータオセ」と言うように覚える方法です。符号を覚えるのは早く、1週間もあればマスター出来るのですが、暗記受信時には合調音が記憶の妨げになることです。
視覚による方法
単語カードの表に「・-」という字号を、裏には「A」と書いて、覚える方法です。この方法は、いったん字に書いてそれを文字に翻訳するという弊害が起こり、暗記受信の妨げになることです。
ここで、おすすめは音感法です。CQ出版社などからこの手のテープが市販されています。そして、音感法でどうしても覚えきれない人は合調法で覚えてください。合調法で、1級無線通信士まで合格された人もいますから、さほど心配いりません。
ここをクリックすると合調法の表を表示する
ラバースタンプQSOのすすめ
電信の免許は持っているが、電信に出たことがない。電信に出たいが、交信の仕方がよく分からないと言う方が以外に多いのに驚かされます。
そこで、相手が何を打ってきても、「この通りに打てば交信が成立する」という、欧文の CW-QSOサンプル と CW略語集 を作りましたのでご利用ください。
最初のうちは、相手の打つ内容が良く取れないかもしれませんが、分かったふりをしてサンプル通りに打ってください。すぐに、聞き取れるようになります。
電鍵
電鍵は、色々種類があります。大きく分けて、縦振り、複式、バグキー、エレキー、キーボード等です。
私の愛用の電鍵は、写真左のハイモンドHK-8、右のベンチャーBY-1ですが、最近は縦振り電鍵を使用することはほとんどなくなりました。そのかわりに増えたのがパソコンのキーボードからのキーングですが、これはコンテスト参加時のみの使用です。
バグキーも非常に愛好者が多いのですが、符号に癖のある局が目立ちます。つまり、短点が自動、長点が手動で送出されるため、短点が早くて長点が極端に遅いというものです。正確なキーングは電鍵の種類に依存するものではありませんので、その点注意していただきたいと思います。
最初は縦振りで、慣れたら他のキーを試されたら良いでしょう。縦振りは、指先で押さえるのではなく手首の反動でたたくのですが、口では説明できませんので、JARLのCWセミナーなどに参加すれば指導してもらえます。