オークションである卓上型蓄音機を落札したのは、私が初めて蓄音機の音を聴いて1ヶ月もしない日である。SPレコード盤70枚が付いてきた。
届いた蓄音機は立派な物で、我が家の小さなリビングルームでは置き場所にも困るが、色々考えた末、レコードプレーヤーと仲良く並べることとなった。
早速、レコードをかけてみた。まさしく、あの日聴いた同じ感じの音がでた。夜でもあり、大きな音が出るので、そばで見ていた妻が「ボリューム、ボリューム」といって騒いでいる。蓄音機はアンプなど使ってないので、当然ボリュームコントロールなどあるはずもない。それにしても、振動板からどうしてこんな大きな音が出るのか不思議である。
数曲目にゼンマイを巻いていたところ、突然ガツンと鈍い音がし、ゼンマイが巻けなくなってしまった。ここから、蓄音機の大オーバーホールが始まるのである。
届いたのは、NITTO蓄音機叶サ AE10 卓上型蓄音機 昭和初期製造
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